リコーとLIFULL、AIで賃貸物件動画を自動生成
リコーとLIFULLが360度空間データとAI技術を活用し、賃貸物件の動画コンテンツを自動生成する取り組みを開始。不動産業界のDX推進が期待される。
リコーは5月11日、不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULLと連携し、360度空間データとAI技術を組み合わせて賃貸物件の動画コンテンツを自動生成する取り組みを開始すると発表しました。この技術により、物件の魅力をより効果的に伝える動画コンテンツの制作コストと時間を大幅に削減できるとみられます。
今回の取り組みでは、リコーの360度カメラ「RICOH THETA」シリーズで撮影した空間データを基に、AI技術が自動的に物件の特徴や魅力的なポイントを抽出し、動画コンテンツを生成します。従来の動画制作では、撮影から編集まで数日から1週間程度を要していましたが、この技術により数時間での制作が可能になるとされています。
不動産業界では近年、オンライン内見の需要が急速に拡大しています。国土交通省の調査によると、2023年度の賃貸物件検索において、約7割の利用者が写真以外の視覚的情報を重視すると回答しており、動画コンテンツへのニーズが高まっています。一方で、質の高い動画制作には専門知識と時間が必要で、多くの不動産事業者にとって課題となっていました。
新システムでは、360度撮影された空間データから、間取りの特徴や日当たり、設備の配置などをAIが自動で認識し、物件の魅力を効果的に伝える動画シーケンスを生成します。また、物件の種別や間取りに応じて、最適な構成やカメラワークを自動選択する機能も搭載されています。
両社は2026年夏頃からLIFULL HOME'S掲載物件での試験運用を開始し、2026年内の本格導入を目指すとしています。将来的には賃貸物件以外の売買物件や商業施設への展開も検討しており、不動産業界全体のデジタル変革を推進していく方針です。
AI技術と360度撮影技術の融合は、不動産業界における新たなスタンダードとなる可能性があります。今後は他の不動産関連企業でも同様の技術導入が進むとみられ、消費者にとってもより充実した物件情報の提供が期待されます。
