政府が今年11月の設置を目指す防災庁の設置法案が19日、衆議院本会議で賛成多数により可決され、衆院を通過しました。法案は参議院に送付され、今国会での成立が確実視される状況となっています。
防災庁は、現在内閣府が担っている防災・減災対策を一元化し、より迅速で効果的な災害対応を実現することを目的としています。新組織では、災害予防から応急対応、復旧・復興まで一貫した体制を構築し、自治体との連携強化も図られる予定です。
法案によると、防災庁の職員数は約2000人規模となる見込みで、現在の内閣府防災担当部門の約400人から大幅に増員されます。予算規模については、初年度で約1500億円が想定されており、災害対策関連予算の効率的な運用が期待されています。
近年、日本では大規模災害が頻発しており、2011年の東日本大震災以降も、熊本地震、西日本豪雨、台風被害など深刻な自然災害が相次いでいます。こうした状況を受け、政府は2024年から防災体制の抜本的見直しを検討してきました。
衆院での審議では、与党が「災害大国日本における防災体制の強化は急務」として法案の必要性を強調しました。一方、野党からは「既存組織との役割分担が不明確」「予算の二重計上の懸念がある」といった指摘も出されましたが、修正協議を経て可決に至りました。
参議院では来週から本格的な審議が始まる予定で、与党は6月中旬までの成立を目指しています。成立すれば、政府は11月の防災庁発足に向けて人事や組織体制の整備を本格化させる方針で、来年度予算編成でも防災関連予算の大幅な見直しが行われる見通しです。
