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国産AI開発に製造業40社超が参戦、シャープ・大和ハウスも名乗り

国産AI開発に製造業40社超が参戦、シャープ・大和ハウスも名乗り

日本国内で独自AIの開発・導入を進める企業が40社を超えることが明らかになった。製造業を軸に、異業種にまたがる広範な動きとして注目されている。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年6月28日
約3分

日本企業による国産AI開発の全容が明らかになりつつある。製造業を中心に40社超の企業が独自のAIモデルや業務特化型AIシステムの開発・導入を進めていることが、複数の業界関係者への取材や各社の発表を通じて判明した。家電大手のシャープや不動産・建設大手の大和ハウス工業なども取り組みに名を連ねており、国産AI開発の裾野が急速に広がっている実態が浮き彫りになっている。

これまで生成AIの活用といえば、米OpenAIの「ChatGPT」や米Googleの「Gemini」など海外勢の大規模言語モデル(LLM)を利用する形が主流だった。しかし、データの機密性やセキュリティ上の懸念、日本語処理の精度、さらには国内の法規制への対応といった課題から、自社あるいは国内連合で独自モデルを構築しようとする動きが加速している。業界関係者によれば、特に製造現場の技術ノウハウや設計データを扱う場面では、社外クラウドへのデータ送信を避けたいというニーズが根強いという。

シャープは家電製品の品質管理や生産ラインの最適化に向けたAI活用を推進しているとされ、長年蓄積してきた製造データを学習リソースとして活用する方針とみられる。大和ハウス工業は建設・不動産分野での業務効率化を目的とし、施工管理や顧客対応への生成AI導入を進めている。両社とも詳細な技術仕様や投資規模は明らかにしていないが、グループ内のデータ基盤との連携を重視した取り組みとされている。

背景には、政府による後押しも大きく影響している。日本政府は2025年度から国産AI・半導体の振興に向けた予算を大幅に拡充しており、経済産業省を中心に国内企業の自立的なAI開発を支援する枠組みを整備してきた。こうした政策的支援が呼び水となり、企業側もAIへの投資を本格化させているとみられる。また、国内のAIスタートアップや大学との共同研究を通じてコストを抑えながら開発を進めるケースも増えている。

一方で課題も少なくない。高性能なAIモデルの開発・運用には大量の計算資源(GPU)が必要であり、その調達コストは依然として高水準にある。また、AIモデルの開発を担えるエンジニアの人材不足は深刻で、業界全体として共通の悩みとなっている。複数の企業が連携して共通基盤を構築しようとする動きも見られるものの、競合関係にある企業間での協調には限界もある。

グローバルな文脈では、米国や中国がAI開発で先行する中、日本が独自の強みをどこに見出すかが問われている。製造業に代表される「現場力」や長年の産業データを活かした特化型AIの開発は、汎用LLMとは異なる競争軸として有望視されている。業界関係者の間では、特定業種に深く根ざした「垂直統合型」のAIが、日本企業の現実的な勝ち筋になり得るとの見方が広がっている。

今後は参加企業のさらなる拡大が見込まれるほか、各社が独自に開発したAIモデルの性能評価や標準化に向けた議論も本格化するとみられる。国産AIの信頼性・透明性をどう担保するかが次の焦点となる見通しで、産学官が連携した取り組みの深化が求められる局面に入っている。日本の製造業が培ってきた強みをAI時代にどう転換できるか、2026年後半から2027年にかけてその真価が問われることになりそうだ。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

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