「国旗損壊罪」法案、委員会で賛成多数により可決 4党とみらいが賛成
国旗を損壊する行為を刑事罰の対象とする「国旗損壊罪」法案が、委員会審議で賛成多数により可決されました。提出者4党とみらいが賛成に回り、今後は本会議での採決が焦点となります。
2026年6月28日、国会の委員会において「国旗損壊罪」を新設する法案が賛成多数で可決されました。法案を提出した4党およびみらいが賛成票を投じ、委員会段階での審議を通過しました。今後は衆議院(または参議院)本会議での採決に移行する見通しです。
この法案は、日本国旗(日章旗)を公然と損壊・毀棄・汚損する行為を刑事罰の対象とすることを目的とした議員立法です。現行の刑法には国旗損壊を直接罰する規定が存在しておらず、外交上の摩擦や国内での旗への損壊行為が繰り返されてきたことを背景に、立法化を求める声が保守系議員を中心に長年くすぶっていました。
なお、同種の規定を持つ国は一定数存在します。ドイツやフランスなどの欧州諸国でも自国の国旗を侮辱・損壊する行為を罰する法律を設けているケースがあり、法案提出側はそうした諸外国の立法例も根拠の一つとして挙げているとみられます。一方、表現の自由との兼ね合いについては有識者の間でも見方が分かれており、反対勢力はこの点を中心に委員会審議でも異議を唱えていました。
委員会審議では、賛成側が「国家の象徴に対する敬意は民主主義国家においても当然に守られるべきだ」との立場を主張した一方、反対側は「政治的な意思表示の手段としての表現活動が過度に制限されるおそれがある」と指摘するなど、双方の主張が真っ向から対立しました。採決は討論終了後に行われ、賛成多数で可決が確認されました。
今回の委員会可決は、野党の一部が「全法案審議に応じない」方針を打ち出している国会情勢の中での出来事として注目されます。与野党間の対立が深まる現在の国会環境において、本会議での本格的な採決がどのような形で進むかは不透明な状況です。自民党内からも「先が見通せない」との声が上がっており、会期末に向けた政治的な緊張感は一層高まっています。
今後の焦点は、本会議での採決スケジュールと、採決に先立って野党が審議復帰に応じるかどうかです。国会の会期は間もなく終盤を迎えることもあり、与党側は会期内での成立を目指す姿勢を崩していないとみられます。一方、法案が成立した場合には施行に向けた政令整備や、違憲審査請求の動きが起きる可能性も指摘されており、引き続き法曹・言論界からの反応が注目されます。
