米中間選挙「ねじれ議会」現実味、トランプ支持率低迷で与党共和党に試練
2026年11月の米中間選挙を前に、トランプ大統領の支持率低迷を背景に共和党が議会過半数を失う「ねじれ議会」シナリオが現実味を帯びてきた。
2026年11月に実施予定の米中間選挙を前に、共和党が上下両院の過半数を失う「ねじれ議会」の可能性が高まっています。トランプ大統領の支持率が低迷を続ける中、与党共和党は議席維持に向けて難しい戦いを強いられている状況です。複数の米国内世論調査(報道ベース)では、トランプ大統領の支持率は40%台前半で推移しているとされており、政権1期目の同時期と比較しても厳しい水準にあるとみられます。
中間選挙は、大統領任期の中間点にあたる年に実施される連邦議会選挙で、上院(定数100)の約3分の1にあたる34議席と、下院(定数435)の全議席が改選されます。現在、共和党は上下両院でそれぞれ過半数を握っていますが、歴史的に中間選挙では政権与党が議席を失いやすい傾向が知られています。過去のデータでは、現職大統領の政党は中間選挙で平均20議席超を下院で失うというパターンが繰り返されてきました。
支持率低迷の背景には、関税政策をめぐる物価上昇への懸念や、移民政策に対する国内の反発が指摘されています。特に中間層の有権者を中心に経済への不満が高まっているとされており、激戦州での共和党候補の苦戦を伝える報道も相次いでいます。一方、民主党はバイデン前大統領の退場後も党内結束を模索しており、候補者選定を含めた選挙態勢の整備を急いでいます。
仮に「ねじれ議会」が実現した場合、トランプ政権の政策運営は大幅な制約を受ける可能性があります。予算審議や法案可決に民主党との協議が必要となり、関税・移民・エネルギー政策など主要課題で停滞が生じるとみられます。また、議会の調査権限が活発化し、政権への監視機能が強化されるとの見方もあります。2018年の中間選挙でも民主党が下院を奪還し、当時のトランプ第1期政権が「分割政府」の状態に置かれた経緯があります。
共和党内では、選挙戦略の見直しを求める声も出ているとされます。トランプ大統領と距離を置いた独自のメッセージで地元有権者にアピールする候補が増える可能性も取り沙汰されており、党内の結束維持が課題となりそうです。特に上院では改選対象の議席構成上、共和党側に不利な構造があるとも指摘されています。
選挙まで約4カ月を残した現時点では、情勢はなお流動的であり、今後の経済指標の動向や外交上の出来事が支持率・投票行動に大きく影響するとみられます。米国政治の専門家の間では、下院は接戦、上院は共和党がやや優勢との見方が多いとされていますが、確定的な予測を行うには時期尚早です。日本を含めた国際社会にとっても、米国議会の構成変化は通商・安全保障政策に直結するため、選挙結果の行方が注目されています。
