日経平均、3か月連続で最高値更新 AI投資への期待と懸念が交錯
6月までに3か月連続で最高値を更新した日経平均株価。2026年7月5日時点で69,744.07円を記録する一方、AI関連投資をめぐる不透明感から荒い値動きが続くとの見方も出ている。
日本株式市場で、日経平均株価が力強い上昇基調を維持しています。2026年7月5日時点での日経平均株価は69,744.07円(前日比+1,010.92円、+1.47%)を記録。6月には3か月連続で最高値を更新するという歴史的な展開が続いており、国内外の投資家から注目を集めています。
今回の株高を牽引している主要因の一つとして挙げられるのが、AI(人工知能)関連への大規模投資への期待感です。半導体や電子部品、クラウドインフラなど、AI関連の恩恵を受けやすいとみられるセクターを中心に資金が流入しており、国内の主要なテクノロジー関連銘柄が相場全体を押し上げる構図が続いています。
一方、為替市場では1ドル=161.34円と円安水準が継続しています。輸出関連企業の業績押し上げ要因として市場に好感されている面がある一方、輸入コストの上昇による物価高や家計への影響を懸念する声も根強く、経済全体への評価は二分されている状況です。
足元の相場環境については、専門家の間でも見方が分かれています。AI投資が実体経済や企業収益に着実に結びついているかを見極める段階にあるとの見解がある一方で、過熱感を警戒する声も聞かれます。特に米国市場での大手テック企業の決算動向や、生成AIへの設備投資サイクルの持続性が、今後の相場の方向性を左右する重要な材料になるとみられています。
中長期的な視点では、野村アセットマネジメントの石黒英之氏が「2040年の日経平均株価は24万円に到達する可能性がある」との予想を示しており、市場関係者の間で話題を呼んでいます。この試算の背景には、日本企業のROE(自己資本利益率)改善や、東京証券取引所が推進するコーポレートガバナンス改革の効果が徐々に業績に反映されるとの見立てがあるとされています。ただし、あくまで一つのシナリオであり、地政学的リスクや世界経済の変動次第では大きく異なる展開も想定されます。
市場関係者の間では、当面は「上昇トレンドを維持しながらも荒い値動きが続く」との見方が多く聞かれます。米国の金融政策の動向、国内の賃金・物価上昇の持続性、そして企業の四半期決算の内容が、今後の日経平均の方向性を占う上での重要な注目点となっています。引き続き、AIバブルへの懸念と実需の拡大期待が交錯する中で、投資家は慎重な姿勢と積極的な姿勢の双方を使い分けることが求められる局面が続きそうです。
