総務省、「令和8年社会生活基本調査」を実施へ――5年ぶりの大規模生活実態調査
総務省統計局は令和8年(2026年)を対象年として「社会生活基本調査」を実施します。国民の生活時間や余暇活動の実態を把握するこの調査は、政策立案の基礎データとして広く活用されています。
総務省統計局は、国民の生活時間の配分や余暇活動の状況を明らかにすることを目的とした「令和8年社会生活基本調査」の実施を発表しました。同調査は統計法に基づく基幹統計調査として位置づけられており、5年ごとに実施されてきた歴史ある調査です。前回は令和3年(2021年)に行われており、今回はその5年後となる令和8年の実施が予定されています。
社会生活基本調査は、全国の世帯を対象に、1日の生活時間の使い方(睡眠・食事・仕事・学習・趣味など)や、スポーツ・ボランティア・学習・自己啓発といった余暇活動の種類と頻度について詳細に調査するものです。調査対象は全国約8万3,000世帯・約18万人程度(推計)とされており、国内の統計調査としては最大規模の部類に入ります。
調査で得られたデータは、内閣府の「男女共同参画白書」や厚生労働省の労働政策、文部科学省の生涯学習施策など、政府の幅広い政策立案に活用されます。また、地方自治体が地域の生活実態を把握する際の基礎資料としても重要視されており、住民サービスの設計や都市計画の検討にも役立てられています。
令和3年調査では、新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークや巣ごもり需要の拡大を反映した形で、在宅時間の増加や余暇活動の変化が顕著に表れました。今回の令和8年調査では、ポストコロナ社会への移行が進んだ現在、生活様式がどのように変化・定着したかを把握することが大きな焦点となるとみられます。特に働き方改革の進捗やデジタル機器の利用時間の変化、高齢化に伴う生活行動の変容などが注目されています。
調査方法については、従来の紙の調査票に加え、オンライン回答の活用拡大が進められる見通しです。デジタル化への対応を進める政府方針のもと、回答者の負担軽減と集計の効率化が図られる予定とみられます。また、調査員が各世帯を訪問して調査票を配布・回収する従来型の方法も引き続き併用される予定で、幅広い年齢層からの回答確保が目指されます。
調査は2026年秋ごろに本調査が行われる予定とされており、その後、集計・分析を経て調査結果が公表されるのは早くても2027年以降になる見込みとみられます。調査結果は総務省のウェブサイトや政府統計の総合窓口「e-Stat」を通じて一般に公開され、研究者や民間企業のマーケティング分析にも広く利用されることが期待されます。
社会の変化が急速に進む中、令和8年の社会生活基本調査は、AIや自動化技術の普及がもたらす生活時間の再配分や、少子高齢化の進展が国民の余暇活動に与える影響を可視化する貴重な機会となりそうです。政府はこのデータを今後の社会保障制度や労働政策の見直しにも活かす方針で、調査への国民の協力が幅広く求められています。
