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Gartner警告:エージェント型AIが企業向けソフト市場2,340億ドルを揺るがす

Gartner警告:エージェント型AIが企業向けソフト市場2,340億ドルを揺るがす

調査会社Gartnerは、エージェント型AIの台頭により、エンタープライズ・アプリケーション向け支出の2,340億ドル規模がリスクにさらされるとの見解を発表した。従来型のビジネスソフトウェア市場の構造転換が現実味を帯びてきている。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年7月8日
約3分

世界有数のIT調査会社Gartnerは、エージェント型AI(Agentic AI)の急速な普及によって、エンタープライズ・アプリケーション向け支出の2,340億ドルがリスクにさらされるとの見解を新たに発表しました。エージェント型AIとは、人間の指示を受けることなく自律的にタスクを計画・実行できるAIシステムを指し、従来の業務用ソフトウェアが担ってきた役割を代替する可能性があるとして、業界関係者の間で注目が高まっています。

Gartnerが指摘するリスクの核心は、エージェント型AIが既存のERP(統合基幹業務システム)やCRM(顧客関係管理システム)、さらには各種SaaSツールの機能を吸収・代替し始めているという点にあります。これまで企業がこれらのソフトウェアに支払ってきた多額のライセンス料や保守費用が、AIエージェントを活用した新たなアーキテクチャへと移行するにつれ、既存ベンダーへの支出が大幅に縮小する可能性があるとみられています。

2,340億ドルという数字は、グローバルなエンタープライズソフトウェア市場全体の相当部分を占める規模です。特にリスクが高いとされるのは、定型的な業務プロセスを自動化するワークフロー系ソフトウェアや、データ入力・集計作業を主機能とするツール群です。エージェント型AIはこれらの処理を横断的にこなせるため、個別ソフトウェアを複数導入する必然性が薄れる可能性があると専門家は指摘しています。

一方、既存の大手エンタープライズソフトウェアベンダー各社も、エージェント型AIを自社製品に統合する動きを加速させており、リスクへの対応策を模索しています。ただし、レガシーシステムとの統合コストや、セキュリティ・コンプライアンス上の課題が障壁となり、移行がスムーズに進まないケースも想定されます。業界関係者の間では「破壊的変化が一夜にして起きるわけではないが、3〜5年のスパンでは市場構造が大きく変わる」との見方が広がっています。

日本国内においても、この動向は無関係ではありません。国内企業の多くは依然としてオンプレミス型の基幹システムや、海外製SaaSへの移行途上にあります。エージェント型AIの普及が欧米に比べて遅れる可能性も否定できませんが、政府のデジタル行政推進や、民間企業のDX投資拡大を背景に、採用の加速が見込まれます。直近では神戸市がリコージャパン・リコーITソリューションズと連携して庁内AI基盤「KOBE AI PORT」を構築するなど、公共部門でもAI活用の具体的な取り組みが進んでいます。

エージェント型AIがエンタープライズ市場にもたらす変化は、ソフトウェアベンダーのみならず、システムインテグレーターやコンサルティング企業のビジネスモデルにも波及するとみられます。今後は、AIエージェントの導入・管理・セキュリティ監査を専門とする新たなサービス領域が成長する一方、従来型のソフトウェア実装を主軸とするビジネスは縮小圧力にさらされる見通しです。Gartnerの今回の提言は、企業のIT戦略担当者に対して、現在の支出構造を見直し、エージェント型AIへの対応を早急に検討するよう促すものとなっています。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

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