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医療的ケア児の災害時支援、全国で体制整備が急務に 当事者家族らが研修・課題を議論
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医療的ケア児の災害時支援、全国で体制整備が急務に 当事者家族らが研修・課題を議論

人工呼吸器や経管栄養などを必要とする「医療的ケア児」が災害時に直面するリスクへの対応が急務となっている。当事者家族や支援者が参加する研修・議論の場が各地で開かれ、避難計画の実効性や電源確保などの課題が改めて浮き彫りとなっている。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年7月11日
約3分

人工呼吸器や吸引器、経管栄養装置など医療機器を常時必要とする「医療的ケア児」が、地震や水害などの災害時に命の危険にさらされるリスクが高まっています。こうした状況を踏まえ、当事者家族や医療・福祉関係者が参加する研修や意見交換会が全国各地で相次いで開催されており、災害時の支援体制づくりが差し迫った課題として広く認識されるようになっています。

医療的ケア児とは、日常生活を営むうえで医療的な管理や処置を継続的に必要とする子どもたちを指します。文部科学省や厚生労働省の調査によれば、在宅で生活する医療的ケア児の数は近年増加傾向にあり、全国で2万人を超えるとみられています。医療技術の進歩により、かつては入院が必要だった子どもたちが自宅で生活できるようになった一方で、停電や避難所への移動が直接的な生命の危機につながるケースも少なくありません。

研修や議論の場で特に多く挙げられている課題の一つが「電源の確保」です。人工呼吸器などの機器は電力なしには動作せず、停電が数時間に及んだ場合には内部バッテリーが切れる危険性があります。医療機器の種類や使用状況によって必要な電力量は異なるため、個別の避難計画(個別避難計画)を事前に作成し、電力会社や自治体と連携しておくことの重要性が繰り返し指摘されています。

また、避難所環境の整備も大きな問題です。一般の避難所では、医療的ケア児が必要とする衛生環境や専門的なケア体制が整っていないことが多く、「福祉避難所」への迅速な移送や、在宅避難を選んだ家庭への訪問支援体制の構築が求められています。さらに、主たる介護者である保護者が被災して負傷・孤立した場合に、誰がどのようにケアを引き継ぐかという「ケアの継続性」の問題も深刻で、具体的なシミュレーションに基づく訓練の必要性が強調されています。

制度面での対応も少しずつ進んでいます。2021年に施行された「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(医療的ケア児支援法)」では、国や自治体が医療的ケア児への支援を講じる責務を持つことが明記されました。各自治体はこれを受けて支援体制の整備を進めていますが、人材の育成や予算の確保、地域間の格差など、実効性の面では依然として多くの課題が残っているとみられています。

研修に参加した当事者家族の間では、「行政や地域住民との顔の見える関係づくりが不可欠」「日頃からの情報共有なしに、緊急時だけ助けを求めることはできない」といった声が共通して聞かれます。支援者側からも、医療・福祉・教育・防災の各分野が縦割りにならず連携することの必要性が指摘されており、部門横断的な協議体の設置を求める意見が出ています。

今後の展望として、個別避難計画の策定率向上や、福祉避難所の整備・周知徹底が官民双方に求められています。近年、日本各地で大規模な自然災害が相次いでいることを踏まえれば、計画の策定を「努力義務」にとどめるのではなく、実際に機能する仕組みとして定着させることが急務です。医療的ケア児とその家族が、災害時にも安心して命を守れる社会の実現に向けた取り組みが、今まさに正念場を迎えています。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

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