自民・鈴木幹事長が「副首都」法案成立へ野党に協力要請
自民党の鈴木幹事長は11日、大阪・関西を副首都と位置づける「副首都」推進法案の成立に向け、野党各党に協力を求めた。首都機能の分散と国土の強靱化を訴え、今国会での成立を目指す構えを示している。
自民党の鈴木幹事長は2026年7月11日、大阪・関西を日本の「副首都」として法的に位置づける法案の成立に向け、野党各党に対して協力を正式に求めました。鈴木幹事長は党本部で記者団の取材に応じ、「首都直下型地震や南海トラフ地震といった大規模災害リスクを踏まえれば、首都機能の分散は待ったなしの課題だ」との認識を示し、超党派での議論を呼びかけました。
「副首都」構想は、首都・東京への一極集中を是正し、大阪・関西地域に政府機能の一部を移転・分散させることを主眼に置いています。日本政府の試算では、首都直下型地震が発生した場合の経済損失は最大95兆円規模に達するとされており、リスク分散の必要性は与野党を問わず広く共有されています。法案では副首都の指定要件や国・地方の役割分担、財政措置などを定めることが想定されているとみられます。
この構想はもともと大阪府・大阪市が長年にわたって国に働きかけてきたテーマでもあります。日本維新の会はかねてから副首都推進を党の重要政策に掲げており、今回の自民党側からの協力要請は、維新との連携を念頭に置いた動きとも受け止められています。維新側も今国会での法案成立に積極的な姿勢を示しているとみられ、与野党間の協議が加速するかどうかが焦点となります。
一方、立憲民主党など一部の野党からは、「副首都」という概念の定義や権限の範囲が曖昧だとして、慎重な審議を求める声も上がっています。また、首都機能移転に伴うコスト負担や、関西以外の地域との公平性をめぐっても議論が予想されます。国会内では、法案の中身をめぐる与野党間の協議が本格化するまでには、なお時間を要するとみる向きもあります。
高市首相率いる現政権は、国土強靱化と地方創生を主要政策の柱に据えており、副首都法案はその象徴的な立法として位置づけられています。ただし、今国会の会期や他の重要法案との優先順位をめぐる調整も必要とみられ、成立までの道筋はまだ流動的な部分が残ります。
今後の焦点は、野党がどこまで法案審議に前向きに応じるかにあります。維新との協力関係が実質的に機能すれば、衆参両院での審議日程は加速する可能性もあります。国土のあり方を根本から見直す副首都構想が法制化に向けて動き出すのか、今国会終盤の動向が注目されます。
