「副首都」法案、22日に参院特別委で審議入りへ 与野党が合意
国の首都機能の一部を移転・分散させる「副首都」関連法案が、7月22日に参院の特別委員会で審議入りすることが決まった。与野党間で合意が成立し、今国会会期内の成立に向けた議論が本格化する。
首都機能の分散・移転を定める「副首都」関連法案について、参議院の特別委員会で7月22日から審議入りすることが、与野党の合意によって正式に決まりました。7月21日、国会内での各党間の調整が完了し、審議スケジュールが確定しました。同法案は首都への過度な一極集中を是正し、大規模災害や有事の際にも国家機能を維持できる体制を構築することを主な目的としています。
「副首都」構想は、東京一極集中の弊害を指摘する声が長年にわたって高まるなかで浮上してきた政策課題です。内閣府がまとめた関連資料によれば、東京圏(東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県)への人口集中率は国内全体の約3割超(報道ベース)に達しており、行政機能の集中も同様に進んでいるとされています。東日本大震災や首都直下地震のリスクへの備えとしても、首都機能のバックアップ拠点を設ける必要性が専門家の間で指摘されてきました。
今回参院特別委に付託された法案は、副首都の候補地選定プロセスや政府機関の段階的な機能移転に関する基本的な枠組みを規定するものとみられています。衆議院ではすでに審議が行われており、参院での審議入りは法案成立に向けた大きな節目となります。与党側は今国会の会期内での成立を目指す方針を示しており、審議の加速を図る構えです。
一方、野党各党の対応は一様ではありません。審議入り自体には賛同した会派がある一方で、候補地の選定基準や移転にかかる財政的な負担の規模、地元自治体との合意形成のあり方などをめぐって、引き続き慎重な姿勢を示す会派も存在します。特別委員会での審議では、これらの論点が集中的に取り上げられる見通しです。地方分権や国土強靱化の観点から法案を支持する声がある一方で、移転コストの透明性を求める意見も根強く、与野党間の議論が活発化することが予想されます。
副首都構想をめぐっては、大阪を中心とする関西圏が有力な候補地として以前から議論に上っているほか、複数の地方都市も名乗りを上げる可能性があるとみられています。政府機能の一部移転が実現すれば、移転先地域への経済的な波及効果も期待される一方、東京に本社や拠点を置く民間企業の対応や、官民の連携をいかに維持するかという課題も残っています。
参院特別委員会での審議は22日以降、複数回にわたって行われる見込みです。政府・与党は早期採決を視野に入れていますが、野党側が求める参考人招致や地方公聴会の開催要求が審議日程に影響を与える可能性もあります。今後の国会審議の行方が、日本の国土政策の大きな方向性を左右することになりそうです。
