高市首相が中傷動画問題で陳述書提出、自民党内からも「悪手」との声
高市早苗首相をめぐる中傷動画疑惑で、首相自身と秘書が相次いで陳述書を提出した。しかし自民党幹部からは「政治的に悪手だ」と突き放す声も上がっており、党内の亀裂が表面化しつつある。
高市早苗首相の周辺が関与したとされる中傷動画疑惑をめぐり、首相本人および首相秘書が相次いで陳述書を提出したことが2026年7月23日までに明らかになりました。首相秘書は陳述書の中で「動画の作成・発信には一切関与していない」と関与を全面否定しており、今後の法的手続きや国会での追及に向けた対応とみられます。
この問題は、特定の政治家や関係者を標的にしたとされる中傷動画がSNS上で拡散したことに端を発しています。動画の内容や制作経緯については現時点でも詳細が明らかになっておらず、第三者機関による調査が求められているとの指摘も出ています。首相官邸側は一貫して関与を否定していますが、野党は「陳述書の提出だけでは説明責任を果たしたとは言えない」として、国会での集中審議を要求している状況です。
注目されるのは、与党内からも批判的な声が上がっている点です。自民党の複数の幹部とされる関係者は、今回の陳述書提出について「陳述書を出すことで問題をより大きく見せてしまった。政治的な判断として悪手だ」と突き放す反応を示しているとされています。通常、陳述書は法的手続きの場で提出されるものであり、政治家が自発的に世論向けに公開するケースは異例ともいえます。与党内の一部には、今回の対応が火消しどころか問題を長期化させる可能性への懸念があるとみられます。
高市首相は自民党総裁として党運営の主導権を握る立場にありますが、党内基盤が盤石とは言い切れない状況が続いています。今回の中傷動画疑惑は首相の政治的イメージに直接関わる問題であり、支持率への影響を懸念する声が党内にあることも否定できません。報道ベースでは、内閣支持率は直近の各社世論調査で30〜40%台前半の水準で推移しているとされており、政権運営に余裕があるとは言えない局面にあります。
野党各党はこの問題を秋の臨時国会に向けた追及材料と位置づけているとみられ、特に立憲民主党や日本維新の会などは引き続き首相への直接説明を要求する方針を示しています。一方で、与党側は現時点での特別委員会設置などには慎重な姿勢を崩していないとされています。
今後の焦点は、陳述書の内容がどこまで第三者に開示されるか、また動画の制作・拡散経路についての独立した調査が実施されるかどうかにあります。法的手続きが進む場合、関連する証拠開示が政治問題に新たな展開をもたらす可能性も排除できません。国民の政治不信が高まる中、首相官邸が透明性ある対応を示せるかが、政権の今後を左右する重要な試金石になるとみられます。
