熊本震度7でTSMC・ホンダが工場停止、半導体供給への影響懸念
熊本県で発生した最大震度7の地震を受け、台湾半導体大手TSMCの熊本工場が稼働を停止。ホンダも同県内の工場を止めており、半導体サプライチェーンへの影響が注目されている。
2026年7月28日、熊本県で最大震度7を観測する大規模な地震が発生しました。この地震を受け、台湾半導体大手のTSMC(台湾積体電路製造)は熊本県内に保有する半導体製造工場の稼働を停止したと発表しました。また、ホンダも同県内の工場を停止しており、複数の半導体関連拠点にも影響が出ているとの情報が入っています。
TSMCが熊本県菊陽町に構える「JASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)」工場は、2024年に量産を開始した同社の国内主力拠点です。工場の所在エリアでは震度5強を観測したと報じられており、地震発生直後、TSMCは従業員を屋外に避難させるとともに、設備や建屋の状況確認を進めていると伝えられています。稼働再開の時期については、現時点では明らかにされていません。
ホンダについても、熊本県内の工場を停止したことが確認されています。熊本はホンダの二輪車生産の主要拠点の一つであり、操業停止が長引いた場合には生産計画への影響が避けられないとみられます。さらに、周辺地域には半導体関連の部材・装置メーカーの拠点も複数存在しており、被害状況の全容把握にはなお時間を要する見通しです。
熊本県は近年、半導体産業の集積地として急速に発展してきた地域です。TSMCのJASM工場誘致を契機に、国内外のサプライヤーが相次いで周辺に進出し、「シリコンアイランド九州」の復活として注目を集めてきました。今回の地震は、そうした集積エリアが自然災害リスクに対してどれほど脆弱であるかを改めて浮き彫りにするものとなりました。
半導体は自動車・スマートフォン・家電など幅広い製品に不可欠な部品であり、主要工場の停止が長期化すれば、グローバルなサプライチェーンに波及する可能性が指摘されています。特に、自動車向け半導体はコロナ禍の供給不足で深刻な影響が出た前例があるため、業界関係者の間では今回の状況を注視する動きが広がっています。
市場関係者の間では、今回の地震が半導体関連銘柄や自動車株の株価に影響を与える可能性があるとの見方も出ています。ただし、被害の規模や操業再開の見通しが不透明な段階では、影響の大きさを現時点で正確に見積もることは困難です。
今後の焦点は、TSMCとホンダがそれぞれ設備点検を完了し、どの時点で操業を再開できるかにあります。2016年の熊本地震の際には、一部の半導体工場が復旧に数週間を要した事例もあることから、早期復旧に向けた対応が急がれます。KAGUYA PRESSでは、引き続き現地からの最新情報を随時お伝えしていきます。
