高市首相、食品の消費税を「1%」に引き下げへ 4月から2年限定で決断
高市首相が食品を対象とした消費税の税率を1%に引き下げる方針を固めたことが明らかになりました。4月から2年間の期限付きで、麻生氏への伝達を経て週内にも党幹部への調整が始まる見通しです。
高市首相は、食品にかかる消費税率を現行の8%から「1%」へ大幅に引き下げる方針を決断したことが報道で明らかになりました。実施時期は来年4月からの2年間に限定される見通しで、物価高騰が続く中での家計支援策として位置づけられています。首相はすでに麻生太郎氏にこの方針を伝達しており、週内にも党幹部への調整を指示する段取りが整いつつあります。
消費税の食品軽減税率は現在8%が適用されており、仮に1%まで引き下げられた場合、実質的な税率の差は7ポイントとなります。家庭の食費が月平均で数万円規模にのぼることを踏まえると、1世帯あたり年間で数万円程度の負担軽減効果が生じるとみられます。ただし、実際の効果額は各世帯の消費規模によって大きく異なるため、試算には幅があります。
この動きの背景にあるのは、長期化する物価高と家計の実質賃金をめぐる懸念です。総務省の統計によれば、近年の食料品価格の上昇は家計消費に対して相応の圧力をかけており、低・中所得層を中心に生活防衛意識が高まっています。政府・与党内でも「消費喚起」と「物価対策」の両面から税率引き下げを求める声が高まっていました。
一方、経済界の受け止めは一様ではありません。107社を対象とした調査では、消費減税に「賛成」としたのは6社にとどまり、「反対」が29社、残る7割超の企業は賛否を明らかにしませんでした。反対派からは、税収減による財政への影響や、レジシステムの改修など実務上のコストを懸念する声が聞かれます。賛成派は消費活性化の効果を評価する一方、業界全体としては慎重な姿勢が目立つ格好です。
財政面では、食品の税率を1%まで引き下げた場合の税収減は相当規模に上るとみられており、財務省を中心に財政健全化との整合性を問う議論が起きることも予想されます。2年間の「期限付き」という枠組みは、恒久的な減税による財政へのダメージを抑制するための措置と受け取られており、期限終了後の対応をどうするかが今後の論点になるとみられます。
政府・与党内では週内にも具体的な調整が始まる予定で、法改正や施行に向けたスケジュールが今後示される見通しです。消費者・小売業界・財政当局それぞれの利害が交差するこの政策が、国会審議や予算編成にどのような影響を及ぼすか、今後の動向が注目されます。生活費の軽減を求める声を受け止めつつ、財政規律との両立をどう図るかが、高市政権にとっての重要な課題となりそうです。
