食料品消費税1%へ2年限定引き下げ、法案に明記へ政府方針
政府は食料品の消費税減税について、2027年4月から2年限りの措置と関連法案に明示する方針を固めました。新たな給付制度の法案と一本化し、秋の臨時国会への提出を目指します。
政府は、食料品を対象とした消費税減税の実施期間について、2027年4月から2年間に限った措置であることを関連法案に明記する方針を固めました。減税はあくまで暫定的な位置づけとし、2年後には税率を8%に戻す方向で調整が進められています。
政府は今月5日、食料品の消費税率を2年限定で1%に引き下げる方針を決めていました。今回新たに固まったのは、この2年という期間を法案上に明文化するという点です。あわせて、2029年4月に導入予定の新たな給付制度の創設に関する法案と一本化し、秋の臨時国会に提出する方向で調整を進めています。
関連法案には、景気動向によって減税期間を延長できるようにする「景気条項」は盛り込まない方向とみられます。期間を厳格に区切ることで、財政への影響を一定の範囲に抑えたい狙いがあるとみられます。
減税と給付の法案を一本化する背景には、野党の賛同を得たいという政府・与党側の思惑があります。両者が別々の法案として提出された場合、野党側が「給付には賛成だが減税には反対」といった形で対応を分ける可能性が指摘されていました。自民党の税制調査会幹部からは、野党が法案に賛同しやすくなるよう一本化を図る狙いがあるとの見方が示されています。
一方で、野党側からは政府の方針に対する批判が相次いでいます。中道改革連合の小川淳也代表をはじめ野党各党からは、給付を優先すべきだとする意見や、財源の道筋を示すべきだとする指摘が出ており、法案の一本化によって野党の賛同がどこまで得られるかは不透明な状況です。
政府・与党は9月にも消費税減税の詳細な制度設計を詰め、税制改正大綱の取りまとめに向けた作業を進める見通しです。食料品を扱う小売業界や外食産業など、日々の暮らしに直結する分野への影響も大きいだけに、制度設計の行方には引き続き注目が集まりそうです。
今後は、秋の臨時国会での法案提出に向けて、政府・与党内での制度設計の詰めと、野党側との調整がどのように進むかが焦点となります。景気条項を盛り込まない方針が維持されるかどうかや、2029年4月導入予定の給付制度の具体像がどこまで明確になるかによって、野党の対応も左右されるとみられ、今後の国会審議の行方が注視されます。
