消費者庁、欺くネット画面「ダークパターン」規制へ中間取りまとめ
消費者庁は、消費者を欺くようなウェブデザイン「ダークパターン」の規制に向け、特定商取引法の改正も視野に入れた中間取りまとめ案を示しました。
消費者庁は、インターネット上の買い物や契約手続きで消費者を欺くようなウェブデザイン、いわゆる「ダークパターン」の規制に向けて、特定商取引法(特商法)の改正を視野に入れた中間取りまとめ案を示しました。ITmediaの報道によると、同庁は今後、こうした手法を法的に規制する制度設計を進める方針とみられます。
ダークパターンとは、利用者の意図に反する行動を誘導するようなウェブサイトやアプリの設計手法を指す言葉として、近年国内外で注目されてきました。例えば、解約手続きを意図的に複雑にしたり、有料オプションが初期設定でチェックされていたりするなど、消費者が気づかないうちに不利益を被る可能性がある画面設計が問題視されています。こうした手法は、消費者の自由な意思決定をゆがめるおそれがあるとして、国内外で規制の必要性が議論されてきました。
今回、消費者庁が示した中間取りまとめ案では、特商法の改正を選択肢の一つとして検討していることが明らかになりました。特商法は、訪問販売や通信販売など、消費者トラブルが生じやすい取引形態を対象に、事業者に対して契約内容の明示や不当な勧誘の禁止などを求める法律です。ネット通販の拡大とともに、同法をめぐる議論はデジタル分野での適用範囲の見直しにも及んできた経緯があります。
ダークパターンをめぐっては、これまで明確な法的定義や規制の枠組みが整っていなかったため、事業者側の自主的な取り組みに委ねられている部分が大きいとみられていました。今回の中間取りまとめは、こうした状況に対して行政として一定の制度的対応を検討する動きと位置づけられそうです。ただし、具体的にどのような行為が規制対象となるのか、罰則の有無や範囲などの詳細は、現時点では明らかにされていません。
消費者にとっては、ネット上での契約や購入手続きが日常的なものとなる中、意図しない形で不利益な契約を結ばされるリスクへの懸念が高まっています。一方で事業者側にとっては、ウェブサイトの設計に関する規制強化が事業運営やマーケティング手法に一定の影響を及ぼす可能性もあり、今後の制度設計の行方が注目されます。
消費者庁は今後、中間取りまとめを踏まえてさらに検討を進め、特商法改正を含む具体的な制度設計の方向性を詰めていくとみられます。規制の対象範囲や実効性の確保など、実務上の論点は多岐にわたるとみられ、事業者・消費者双方の意見も踏まえながら議論が進展していく可能性があります。

