Air Water、台湾半導体ガス供給会社に35%出資
Air Waterが台湾の半導体ガス供給会社の株式35%を取得したことが報じられました。日本企業による半導体サプライチェーン強化の動きとして注目されます。
産業ガス大手のAir Water(エア・ウォーター)が、台湾の半導体ガス供給会社の株式35%を取得したことが分かりました。海外専門メディアのgasworldが報じています。半導体製造プロセスに不可欠な特殊ガスの供給網に対する出資であり、日本企業による半導体サプライチェーン強化の一環として位置づけられます。
半導体の製造工程では、成膜やエッチングといった工程で高純度の特殊ガスが大量に使用されており、安定供給の可否が製造ラインの稼働に直結します。世界有数の半導体生産拠点を抱える台湾において、ガス供給会社の株式を取得することは、現地の生産動向に近い立ち位置を確保する狙いがあるとみられます。
Air Waterは産業ガス事業を主力の一つとする総合企業で、これまでも国内外で幅広い事業展開を進めてきました。今回の出資により、台湾側の生産・供給体制との連携を強め、半導体関連分野での事業基盤をさらに広げる狙いがあるとみられます。出資比率は35%とされており、経営への一定の関与を持ちながら、既存の現地事業体制を活かす形での提携になるとみられます。
背景には、世界的な半導体需要の拡大と、それに伴うサプライチェーンの再構築という大きな潮流があります。地政学リスクの高まりを受け、各国・各企業が半導体関連の調達網を分散・強化する動きを進めており、日本企業による台湾企業への出資もこうした流れの一環と捉えられます。ガスや化学品といった川上工程の資材確保は、半導体産業全体の安定稼働を左右する重要な要素として近年注目度が高まっています。
今回の報道内容からは、出資先企業の具体的な社名や出資金額、契約締結の詳細な時期などは明らかにされていません。今後、両社から正式な発表や詳細な事業計画が示される可能性があり、続報が待たれるところです。
今後については、Air Waterが台湾での事業基盤を活かし、半導体関連ガス事業をどのように拡大していくかが注目されます。日本企業による海外の半導体サプライチェーン関連企業への出資は今後も増える可能性があり、業界内での提携や資本参加の動きが続くかどうか、引き続き注視が必要です。

