Apple新型Mac Studio発表、M5 Ultraで最大512GBメモリ対応
Appleは「M5 Max」と新しい「M5 Ultra」を搭載した新型Mac Studioを発表しました。最大512GBのユニファイドメモリとThunderbolt 5を備え、オンデバイスAI性能を大幅に高めています。
Appleは2026年8月24日、新しいチップ「M5 Max」と「M5 Ultra」を搭載したMac Studioの新モデルを発表しました。予約受付はすでに始まっており、9月22日から販売が開始される予定です。なお、512GBのユニファイドメモリを搭載する構成については、10月後半に追加される予定と案内されています。価格はM5 Max搭載モデルが419,800円から、M5 Ultra搭載モデルが949,800円からとなっています。
今回の目玉は、オンデバイスAIの処理性能を大きく引き上げた点です。M5 Maxは前世代と比較して最大3.9倍高速なAI演算性能を実現し、プロンプト処理の高速化につながるとされています。さらにM5 Ultraを搭載したMac Studioは、前々世代にあたるM3 Ultraと比較して最大4.3倍、より古いM1 Ultraと比較すると9.8倍というピーク時AI演算性能を発揮するとしています。GPUの各コアにNeural Acceleratorを組み込んだことが、この性能向上を支えているとのことです。
スペック面では、M5 Max搭載モデルが18コアCPU、最大40コアGPU、最大128GBのユニファイドメモリを備えます。一方のM5 Ultra搭載モデルは、最大36コアCPU、最大80コアGPU、そして最大512GBという大容量のユニファイドメモリへとスケールアップしており、大規模な言語モデル(LLM)を完全にデバイス上で動作させることが可能になるとしています。メモリ帯域幅も前世代より50%高い1.2TB/sに達しています。
接続性の面でも刷新が図られました。Mac Studioとして初めてWi-Fi 7とBluetooth 6に対応したほか、Thunderbolt 5により最大120Gb/sの転送速度を実現しています。特に注目されるのは、Thunderbolt 5とRDMA(Remote Direct Memory Access)対応によって複数のMac Studioをクラスタ化できる点です。4台のMac Studioで構成したクラスタでは、単一システムと比較して最大3倍高速な分散型AI推論のパフォーマンスが得られるとされ、大規模なオープンウエイトモデルを扱うチームや研究者にとって有力な選択肢となりそうです。
ストレージ性能も、PCIe Gen 6を採用した次世代SSDアーキテクチャにより最大2倍高速化されました。グラフィックス面でも第3世代のハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングに対応し、前世代比で最大1.8倍高速なグラフィックス性能を実現しているとしています。ビデオ編集ソフト「DaVinci Resolve Studio」でのMagic Mask処理が最大3倍高速化されるなど、クリエイティブ用途での恩恵も具体的に示されています。
背景には、生成AIをクラウドではなく手元の端末で完結させたいというニーズの高まりがあります。クラウドAIサービスの利用にはトークン数に応じた費用やデータ送信に伴うプライバシー上の懸念が伴いますが、大容量メモリを備えたMac Studioであれば、大規模モデルを端末内で完結して動かせるため、こうした懸念を避けられる点が強みとして打ち出されています。Appleが開発ツールとして提供する「Core AI」フレームワークやオープンソースの「MLX」も、こうしたローカルAI活用を後押しする位置づけです。
今後は9月22日の発売開始に向けて、クリエイターやAI開発者を中心とした反応が注目されます。特に512GBメモリ搭載モデルは10月後半の追加投入となる見込みで、大規模モデルをどこまでローカルで扱えるかという実用面での評価が焦点になりそうです。macOS 27で強化される次世代のApple Intelligenceとの組み合わせも含め、Mac Studioがオンデバイスでのプロ向けAI活用にどこまで浸透していくか、今後の展開が注目されます。

