新宿でAI技術展始まる「フィジカルAI」に注目、約100社出展
東京・新宿区で26日、AI関連技術の展示会が始まり、AIが自律的に判断してロボットや機械を動かす「フィジカルAI」に注目が集まりました。約100社が出展しています。
東京都新宿区で26日、AI関連の技術やサービスを紹介する展示会が始まりました。会場には約100社が出展し、AIが自律的に判断してロボットや機械を動かす「フィジカルAI」と呼ばれる分野に注目が集まっています。
フィジカルAIとは、物理的な環境と直接相互作用し、人間のように柔軟かつ適応的にタスクを遂行する能力を備えたAIロボットを指す概念です。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)がまとめた科学技術未来戦略ワークショップ報告書でも、この分野が取り上げられており、サイバー空間で成果を上げてきた従来のAI技術とは異なり、実世界での課題解決に向けた新たな価値を創出することが期待される技術として位置づけられています。
具体的には、ヒューマノイドロボットや産業ロボット、協働ロボット、四足歩行ロボット、AMR・AGV、サービスロボット、ドローンといった機器が対象となります。これらを支える技術として、通信ネットワークやクラウド連携、遠隔監視システム、運用管理基盤、データ分析基盤、セキュリティ、安全監視システムなども関連分野として挙げられています。
制御面では、制御ミドルウェアや制御ソフトウェア、モーション制御ソフト、自律制御AI、認識AI、動作計画ソフト、リアルタイムOS、AI基盤モデルなどが重要な要素となります。センシング技術としては3Dビジョンや距離・深度センサ、位置・姿勢センサ、環境認識センサ、画像認識センサ、触覚・力覚センサ、LiDARなどが活用されており、開発・検証の場面ではデジタルツインや物理シミュレーション、強化学習基盤、ロボット開発SDKといったツールも重視されています。
今回の展示会は、AI技術やサービスに関心を持つ製造業関係者やロボットSier、研究機関・大学、物流や建設、インフラ業界など幅広い業種の関係者が来場する場となったとみられます。フィジカルAIは実世界での自律的な作業を担う技術として、製造現場の自動化や省人化のニーズと結びついており、業界関係者の関心が高まっている分野です。
同様のテーマを扱う展示会としては、2026年10月7日から9日にかけて、大阪のインテックス大阪で「製造業×フィジカルAI展」が開催される予定です。この展示会は「ものづくりワールド」を構成する専門展の一つで、AIロボティクスや運用管理・通信インフラ、開発・シミュレーション基盤、要素部品・センシング技術、知能認識・制御AIなどをテーマに、最先端技術が集結する見通しです。
フィジカルAIは、これまでサイバー空間中心だったAI活用を実世界の課題解決へと広げる技術として位置づけられており、今後も製造業をはじめとする各業界での実装や検証が進むと見込まれます。今回の新宿区での展示会や、10月に予定される大阪での展示会を通じて、技術の実用化に向けた議論や事例共有がさらに活発化していくとみられます。
