KAGUYAPRESS
半導体装置の26年度販売見通し、1兆円超の上方修正 半年で大幅上振れ

半導体装置の26年度販売見通し、1兆円超の上方修正 半年で大幅上振れ

半導体製造装置の2026年度における国内外の販売見通しが、直近半年間で約1兆円規模の上方修正を受けたことが明らかになりました。AI向け需要の急拡大が主な背景とみられています。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年7月3日
約2分

半導体製造装置の2026年度(2026年4月〜2027年3月)における販売見通しが、わずか半年間で約1兆円規模の大幅な上方修正を受けたことが業界関係者への取材などで明らかになっています。年度当初に策定された見通しからの乖離幅としては近年まれにみる水準であり、半導体需要の急速な拡大を改めて示す形となっています。

上方修正の主要因として挙げられているのが、生成AIの普及に伴うデータセンター投資の加速です。大規模言語モデル(LLM)の学習・推論に不可欠な高性能GPUや、次世代メモリであるHBM(広帯域幅メモリ)の需要が世界的に膨らんでおり、これらを製造するための前工程・後工程装置の発注が相次いでいます。特に先端ロジック半導体向けの露光装置やエッチング装置の引き合いが強いとみられます。

地域別では、米国・台湾・韓国に加え、日本国内でも半導体工場の新増設が活発化しており、複数の大型投資プロジェクトが装置需要を押し上げている構図です。国内では熊本などでの先端工場立ち上げが進んでいるほか、政府の補助金政策を背景にサプライチェーンの国内回帰を図る動きも装置メーカーの受注を後押ししているとみられます。

一方、市場環境は楽観一辺倒ではありません。7月2日の東京株式市場では日経平均株価が4営業日ぶりに反落し、AI半導体関連株が軒並み下落しました。米国市場でも半導体株の売りが波及するなど、短期的なリスクオフの動きが世界的に広がっています。足元の株価調整は、年初来の急上昇に対する利益確定売りや、米国の金融政策・地政学リスクへの警戒感が重なった結果とみられています。

こうした株価の変動に対し、証券会社や市場関係者の間では「ファンダメンタルズ(事業の基礎的価値)は依然として強固」との見方が広がっています。野村證券のストラテジストは、半導体株が牽引する現在の日経平均水準について「バブルとは性質が異なる」との分析を示しており、企業収益の裏付けを伴った上昇局面との認識が業界内では比較的共有されています。ただし、こうした見通しはあくまでも現時点での分析であり、今後の経済環境次第で変化しうる点には留意が必要です。

半導体装置市場の拡大は、日本の装置メーカーにとっても追い風となっています。日本はシリコンウエハーの洗浄装置やコーター・デベロッパーなど特定工程で世界シェアの高い企業を多く抱えており、グローバルな設備投資の増加が輸出増や業績向上につながりやすい構造があります。

今後の見通しとしては、2027年度以降も先端半導体の需要拡大が続くとの予測が業界内では多数派となっています。ただし、米中間の輸出規制強化や、設備投資サイクルの調整(いわゆる「シリコンサイクル」)による需要の揺り戻しリスクも存在します。足元の上方修正トレンドが持続するかどうかは、AI投資の動向と地政学リスクの行方を慎重に見極める必要があり、業界関係者は設備受注の進捗状況を注視しています。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

SHARE𝕏 PostLINEFacebook

おすすめ記事

スポーツ

MLBトレード期限が終了、ヌートバーはDバックスへ移籍

葵 美咲 · 2026年8月4日
エンタメ・レジャー

嵯峨野観光鉄道、新型トロッコ列車の試運転を開始

葵 美咲 · 2026年8月4日
政治

高市首相、消費税1%方針表明 9月に与党税制大綱決定へ

鈴木 凜 · 2026年8月4日