Apple、中国メーカーからのメモリー調達を検討 サンディスク株14%安など半導体株に売り圧力
Appleが中国のメモリーメーカーからの調達を検討しているとの報道を受け、半導体関連株が軒並み下落。サンディスクは14%安と急落した。
米Apple(アップル)が中国のメモリーメーカーからNANDフラッシュメモリーやDRAMなどの調達を検討しているとの報道が浮上し、2026年7月3日、半導体関連銘柄に幅広い売りが広がりました。この報道を受けてサンディスク(SanDisk)の株価は一時14%安と急落しており、市場関係者の間では警戒感が強まっています。
報道によると、Appleは現在の主要調達先である日米韓のメモリーメーカーに加え、中国の半導体メーカーとの取引拡大を模索しているとみられます。背景には、米中貿易摩擦や関税リスクへの対応として、サプライチェーンの多様化を急ぐAppleの戦略的判断があると業界関係者は見ています。特にiPhoneやMacシリーズに搭載されるメモリーコンポーネントのコスト削減が狙いとされています。
サンディスクはもともと米ウエスタンデジタル(Western Digital)のフラッシュストレージブランドとして広く知られており、近年は独立ブランドとして事業を展開しています。Appleは同社にとって主要顧客の一つであることから、今回の報道が直接的な売り材料となりました。サンディスク以外にも、韓国サムスン電子やSKハイニックス、日本のキオクシアなど、Appleへの供給実績を持つ各社の株価にも影響が及んでいるとみられます。
中国のメモリー産業は近年、急速な技術力向上を遂げています。CXMT(長鑫存儲技術)やYMTC(長江存儲科技)などの国内メーカーが製品品質・生産量ともに向上しており、グローバル市場でのプレゼンスを着実に高めています。ただし、これらの企業は米国の輸出規制の対象となっているケースもあり、Appleが実際にどの範囲・規模で調達を進められるかについては不透明な部分が残ります。専門家の間では、規制環境の複雑さから実現にはなお多くのハードルがあるとの見方もあります。
米国では半導体サプライチェーンの安全保障を巡る議論が続いており、中国製半導体部品の採用拡大に対しては政治的な反発も予想されます。過去にも中国製部品の使用を巡ってAppleが米議会から圧力を受けた事例があり、今回の動きについても今後精査が加わる可能性があります。Appleは現時点でこの報道に対する公式コメントを発表していません。
半導体市場全体としては、AI(人工知能)向けの高帯域幅メモリー(HBM)需要が急拡大する一方、スマートフォンや一般PC向けのメモリー市況は需給バランスの変動が続いています。Appleの調達戦略の変化は、グローバルなメモリー産業の勢力図に少なからず影響を与える可能性があります。今後はAppleの正式発表や米中間の規制動向、各社の対応策が注目されており、半導体株の値動きは引き続き不安定な展開が予想されます。サプライチェーンの再編がどこまで現実のものとなるか、業界全体が固唾をのんで見守っています。
