野村證券が日銀見通し修正、次の利上げは10月メインシナリオに
野村證券は日銀の金融政策見通しを変更し、次の利上げ時期を10月をメインシナリオ、12月をリスクシナリオとして位置づけました。3日間で推計12兆円規模とされる為替介入も背景にあるとみられます。
野村證券は2026年8月5日までに、日本銀行の金融政策見通しを修正したことを明らかにしました。同社の森田京平氏によるレポートでは、次回の利上げ時期についてこれまでの想定から変更し、10月をメインシナリオ、12月をリスクシナリオとして位置づけたとみられます。行き過ぎた円安構造に変化の兆しが見え始めていることが、見通し修正の背景にあるとの見方が示されています。
為替市場をめぐっては、報道ベースで3日間で推計12兆円規模とされる為替介入が実施されたとみられており、市場関係者の間では日本の通貨当局による円安是正への強い意志が改めて示されたとの受け止めが広がっています。USD/JPYは5日時点で157.60円で推移しており、介入前の水準からは変化がみられるとの指摘もあります。
この日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比202.63円高(+0.32%)の63,957.53円で取引を終えました。TOPIXは105.18ポイントと前日比でほぼ横ばいの水準となりました。為替介入や日銀の政策見通し変更を受けても、株式市場では大きな混乱は見られず、比較的落ち着いた値動きとなったことがうかがえます。
海外に目を向けると、米フィラデルフィア連銀総裁は金融政策運営について「柔軟な姿勢」を示し、状況次第では利上げの可能性も排除しない考えを示唆したと報じられています。米国内でもインフレ動向や労働市場の状況を注視する姿勢が続いており、日米双方の金融政策の方向性が為替相場に与える影響について、市場関係者の関心が高まっているとみられます。
日銀の利上げ見通しをめぐっては、これまで市場参加者の間で時期について様々な見方が交錯してきました。今回の野村證券による見通し修正は、行き過ぎた円安局面が一定程度是正されつつあるとの認識を反映したものとみられ、他の金融機関の見通しにも影響を与える可能性があります。ただし、実際の政策判断は日銀が今後発表する経済・物価情勢の展望や、国内外の経済指標の動向を踏まえて行われるため、現時点で確定的な見通しとは言えない状況です。
外交面では、茂木外務大臣とメキシコのエブラル経済大臣との会談が外務省から発表されており、経済分野を含めた両国関係の強化が話し合われたとみられます。直接的な金融市場への影響は限定的とみられるものの、日本を取り巻く国際経済環境の一端を示す動きとして注目されます。
今後の焦点は、日銀が10月または12月の金融政策決定会合でどのような判断を下すかに移るとみられます。為替介入の効果が持続するか、米国の金融政策動向がどのように推移するかによって、日銀の利上げ判断の時期やペースにも影響が及ぶ可能性があります。市場関係者は、今後発表される経済指標や日銀関係者の発言に一段と注目していくとみられ、金融市場では引き続き神経質な展開が続く可能性があります。
