トランプ氏、暗号資産法案の可決を議会に要請 業界幹部と会合
トランプ米大統領は8月19日、ホワイトハウスで暗号資産業界幹部と会合し、市場構造を定める「クラリティー法案」の可決を議会に求めました。上院では審議が停滞しています。
トランプ米大統領は2026年8月19日、ホワイトハウスに暗号資産(仮想通貨)業界の幹部らを招き、業界が最優先課題と位置づけるデジタル資産市場構造法案、通称「クラリティー法案」の早期可決を議会に求めました。ロイターの報道によると、トランプ氏はイベントで「今こそ議会がクラリティー法案、公正な形のクラリティー法案を可決し、次の一歩を踏み出す必要がある」と述べたということです。
同イベントには、コインベースのブライアン・アームストロングCEO、ロビンフッドのブラッド・テネフCEO、インターコンチネンタル取引所(ICE)のジェフリー・スプレッチャーCEOらが登壇しました。加えて商品先物取引委員会(CFTC)のセリグ委員長、証券取引委員会(SEC)のアトキンス委員長、ホワイトハウスの暗号資産担当顧問パトリック・ウィット氏も出席したと報じられています。
クラリティー法案は、どのトークンが証券に該当し、どれがコモディティー(商品)に該当するのか、また同分野をどの当局が監督するのかを定めることを目的としています。業界関係者やアナリストからは、法整備がなければ規制は政治情勢の変化や訴訟に左右されやすく、業界にとって不安定な状況が続くとの指摘が出ています。
一方でロイターの報道では、一族の暗号資産事業から14億ドル超を得てきたとされるトランプ氏自身が法案可決を促す構図について、多くの民主党議員や一部の共和党議員が、トランプ氏を含む政治家が自身の暗号資産事業から利益を得ることを禁じる強力な文言が盛り込まれなければ賛成しないとの立場を示しているとされています。議会の日程が残りわずかとなる中、上院での審議は停滞しているのが現状です。
こうした中、SECは18日、暗号資産に関する新たな規制枠組み案を公表しました。一定の暗号資産関連企業や発行案件を米証券法の適用対象から除外する内容で、実現すれば暗号資産企業によるトークン発行や資金調達が容易になるとみられています。さらにCFTCは20日、業界関係者との会合で暗号資産規制などについて協議する予定と伝えられています。
今後は、上院での法案審議の行方とともに、トランプ氏自身の暗号資産事業と政策との利益相反をめぐる議論がどう決着するかが焦点になるとみられます。SECの新規制枠組みやCFTCの協議の進展次第では、業界を取り巻く環境が短期間で大きく変わる可能性もあり、議会の対応が注目されます。
