食料品消費税1%は2年間限定、令和11年に8%へ戻る仕組み
令和9年4月から食料品の消費税率が8%から1%に引き下げられる一方、2年後の令和11年4月には8%に戻ることが決まっており、負担増への懸念が指摘されています。
令和9年4月から2年間、飲食料品にかかる消費税率が現在の8%から1%に引き下げられることが決まっています。政府は、所得に応じて1%相当分の給付を行うことで、飲食料品にかかる消費税の負担を実質的にゼロにする方針を示しています。この減税策をめぐっては、財源や地方消費税への影響など複数の論点が指摘されており、なかでも2年後に税率が8%へ戻ることによる負担増への懸念が注目されています。
国際課税研究所首席研究員の矢内一好氏は、9月に『食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実』を出版し、この制度をめぐる論点を整理しています。
高市早苗首相自身も、減税から2年後に消費税率を8%に戻すことを明言しています。
食料品の消費税減税は消費者全般に広く影響する一方、給付付き税額控除は主に中低所得者を対象とする制度であり、税収への影響も、前者は大きく後者は限定的とみられるとしています。両者に共通するのは消費税負担の軽減という点ですが、減税は2年間の時限措置であるのに対し、給付付き税額控除は恒久的な措置となる点が異なります。
食料品の消費税率が8%に戻った際、給付付き税額控除の対象となる中低所得者は負担軽減の恩恵を受ける一方、対象外の層にとっては増税という結果になるとしています。
税率を一律に下げ続けるのではなく、所得に応じて支援対象を絞ることで、限られた財源を中低所得者への支援に振り向ける狙いがあるとみられます。
今後は、令和9年度予算案の内容が示された段階で、減税分の財源をめぐる議論が本格化するとみられます。また、地方消費税の税収減への対応策や、外食産業・農業従事者・小規模事業者への影響を軽減する具体策についても、制度の詳細が固まるにつれて焦点となっていくとみられます。
