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後期高齢者の医療費負担に金融所得反映、健保法改正案が衆院通過
速報ライフ

後期高齢者の医療費負担に金融所得反映、健保法改正案が衆院通過

75歳以上の医療保険料や窓口負担の判定に金融所得を反映させる健康保険法改正案が2026年4月28日に衆議院を通過し、参議院に送付されました。導入は2030〜2031年頃と見込まれています。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年9月17日
約3分

75歳以上の高齢者を対象に、医療保険料や医療機関の窓口負担の判定に金融所得を反映させることを盛り込んだ健康保険法改正案が、2026年4月28日の衆議院本会議で可決され、参議院に送付されました。年金収入が少なくても株式の配当や投資信託の分配金といった金融所得がある高齢者について、負担能力に応じた保険料・窓口負担を求める仕組みへの転換が焦点となっています。

現行制度では、後期高齢者医療の保険料や窓口負担割合は、公的年金等の所得を中心に算定されています。金融所得については、確定申告をしなければ算定対象に含まれない一方、確定申告をすれば含まれるため、同じ所得水準でも申告の有無によって負担額に差が生じる点が指摘されてきました。試算では、配当収入500万円の後期高齢者の場合、確定申告の有無によって社会保険料に約50万円の差が生じるとされ、医療機関の窓口負担も1割と3割で3倍の開きが出るケースがあるとされています。

より具体的な事例として、金融所得を含めない場合は健康保険料が年間1万4100円で窓口負担は1割にとどまる一方、年間50万円の配当金を含めると健康保険料は約6倍の8万3200円に増えるという試算も示されています。こうした「不公平な取扱い」を是正し、支払い能力に応じて負担を求める「応能負担」の考え方を医療・介護の制度に広げる狙いがあります。

背景には、現役世代の負担が年々重くなっている実情があります。後期高齢者の医療費は約9割が後期高齢者以外の財源で賄われており、そのうち約5割が公費、約4割が現役世代からの支援金とされています。給与収入500万円の会社員や公務員が加入する健康保険では、医療保険料だけを見ても確定申告をしている後期高齢者の半分程度の負担にとどまるとの試算もあり、世代間の公平性をめぐる議論が制度見直しの引き金になっています。

一方で、高齢者世帯には相応の金融資産を保有する層も少なくありません。65歳以上の高齢者世帯の3割程度が2000万円以上の金融資産を保有しているとされ、60代以降は平均で4000万円を超える資産を保有しているとの資料もあります。所得は少なくても資産は現役世代より多いという高齢者層の存在が、金融所得を負担判定に反映させる根拠の一つとなっています。

今回の見直しは、まず75歳以上が加入する後期高齢者医療制度から導入される見通しで、その後、個人事業主やフリーランスが加入する国民健康保険や、40歳以上が加入する介護保険についても同様の仕組みの導入が検討される方向です。会社員や公務員が加入する健康保険、およびNISA口座で保有する資産から得られた金融所得は、当面は対象外とされています。

制度の実施時期については、金融所得の把握体制の整備などを経て2030〜2031年頃が見込まれています。証券会社などが国税庁に提出する法定調書のデータを、医療保険を運営する自治体が活用できる仕組みづくりが今後の実務上の課題になるとみられます。参議院での審議の行方とあわせて、確定申告の有無によらず金融所得を正確に捕捉する体制がどこまで整うかが、制度の実効性を左右しそうです。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

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