日銀、17-18日会合で1.25%利上げ検討 日経平均は大幅下落
日銀が17~18日の金融政策決定会合で政策金利を1.25%に引き上げる方向で調整していることが関係筋の話で分かりました。これを受け12日の東京株式市場では日経平均が大きく下落しました。
日銀が17~18日に開く金融政策決定会合で、政策金利を現行水準から0.25%引き上げ、1.25%とする方向で調整していることが、複数の関係筋の話で分かりました。ロイター通信が11日に報じました。基調的な物価上昇率が2%に接近する中で、原油価格の上昇やAI需要の高まり、為替円安による物価の上振れリスクに対応する狙いがあるとみられます。
日銀が利上げに踏み切れば6月以来3カ月ぶりとなり、前回までの6カ月間隔からペースが加速する形です。政策金利が1.25%となれば1995年4月以来の高水準となります。関係筋によると、物価は日銀が7月にまとめた「経済・物価情勢の展望」に沿って推移しているとの見方が多く、0.5%の大幅な利上げは必要ないとの声が優勢だということです。
こうした報道を受け、12日の東京株式市場では日経平均株価が大きく下落しました。前日比1259.61円安(-1.93%)の64,011.34円で取引されており、利上げ観測が投資家心理に影響を与えた形です。一方、TOPIXは105.18ポイントと前日比でほぼ横ばいの水準となりました。為替市場ではドル円が153.67円で推移しています。
日銀内では、これまで段階的に利上げを実施してきたものの、金融環境は引き続き緩和的との見方が根強いとされます。増一行審議委員は10日の講演で、金利が上昇する中でも1年物や2年物の実質金利が「いまだにマイナス」だと指摘し、デフレではない状況下で実質金利のマイナスは早期に解消すべきだとの考えを示しました。
一方で、浅田統一郎委員が6月の利上げに反対票を投じるなど、審議委員の間でも利上げペースに対する慎重論があることが伝えられています。日銀はこれまでの利上げの影響を丁寧に見極める方針とされる一方、関係筋によると、1.25%への引き上げ後も金融環境は緩和的な状況が続くとの見方から、利上げ継続の方針を示すとみられています。
植田和男総裁は7月の会合後の記者会見で、物価情勢をにらみながら金融環境が緩和的に過ぎると判断すれば利上げペースを速める可能性にも言及していました。今回の会合後の会見でも同様の発言がある可能性がありますが、将来の利上げ時期への明確なコミットは避け、表現にはバランスを取る形になるとの見方が関係筋から示されています。
日銀内では、追加利上げのタイミングや政策金利の最終的な到達点について、あらかじめ明確な目線が定まっているわけではないとされます。ただ、基調物価が2%にかなり近づく中で「機動的な対応が必要な局面」との声もあり、今後は毎回の決定会合ごとに物価や為替、原油価格などの情勢変化を注視しながら、利上げ継続の是非が判断されていくとみられます。17~18日の会合の結果と、その後の植田総裁の会見内容が今後の金融政策運営の方向性を占う焦点となりそうです。
