食料品消費税1%に、税制改正大綱を閣議決定 来年4月から2年間
政府は9月15日、食料品の消費税を現行8%から1%に引き下げる税制改正大綱を閣議決定しました。来年4月から2年間の時限措置で、物価高対策の柱と位置づけられています。
政府は9月15日、食料品にかかる消費税率を現行の8%から1%へ引き下げることを盛り込んだ税制改正大綱を閣議決定しました。物価高対策の一環として、来年4月から2年間の時限的な措置とする内容です。
大綱には、現在8%となっている食料品の消費税を2027年4月から2年間限定で1%に引き下げることが明記されました。減税が終了する2029年4月以降は、中低所得者を対象に所得に応じた給付を行う方針も併せて示されています。1989年の消費税導入以来、税率が引き下げられるのは初めてのこととなります。
今回の大綱は、8月5日に政府が臨時閣議で決定した「給付付き税額控除の制度導入の基本方針」を踏まえたもので、税率と実施時期の枠組みを法制化に向けて具体化した位置づけです。基本方針では、1%相当分の範囲内で中低所得の現役勤労者に給付を行い、飲食料品にかかる消費税を実質的にゼロにする設計とされていました。
一方で、減税により生じる年間5兆円規模とされる財源の穴埋めについては、大綱で「赤字国債に頼らない」と強調されたものの、具体的な財源策は盛り込まれず、年末に向けて議論が持ち越される形となりました。自民党の小野寺五典税調会長は「国会の議論も相当激しいものになると思いますので、政府にはしっかり耐えうるような法案と国会対応をお願いしたい」と述べています。
食料品の消費税をめぐっては、レジや会計システムの改修に時間がかかることから、税率をゼロではなく1%に設定した経緯があります。0%対応にはシステム改修に10〜12カ月程度かかる一方、1%であれば5〜6カ月程度での対応が見込めるとされ、来年4月の実施時期に間に合わせる狙いがあったとみられます。
政府は来月召集される臨時国会に、消費税法改正を含む税制改正関連法案を提出し、年内の成立を目指す方針です。法案が成立すれば、税率と実施時期の枠組みが正式に固まることになりますが、財源の具体策や給付額・対象年収など制度の細部については、今後さらに議論が続く見通しです。国会審議の行方が、来年4月の減税実施に向けた最大の焦点となりそうです。
