AI開発減速論で米株急落、エヌビディア4%安・サイバー株は急伸
AI開発の減速を懸念する声が広がり、14日の米株式市場では半導体関連銘柄を中心に売りが強まりました。一方でAIによるサイバー攻撃への警戒感からセキュリティー関連株は急伸しました。
14日の米株式市場では、人工知能(AI)の開発が今後減速するのではないかとの懸念が広がり、AI関連銘柄に売りが集中しました。日本経済新聞の報道によると、ダウ工業株30種平均の構成銘柄であるエヌビディアは前週末比で一時4.3%下落しました。
半導体関連の下げは個別銘柄にとどまりませんでした。主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は同日、6%安まで下落しました。AI向け半導体需要への期待を背景に上昇を続けてきた銘柄群だけに、市場の反応は敏感だったとみられます。
今回の売りの背景には、AI開発企業の経営トップの間で「AIの暴走」を警戒する声が相次いだことがあるとされています。生成AIの性能向上が急速に進む一方で、開発企業側から慎重な発言が出たことが、投資家心理を冷やす材料になったとみられます。
一方で、この日の市場では対照的な値動きも見られました。AIによるサイバー攻撃への懸念が意識される中、サイバーセキュリティー関連銘柄には資金が流入し、クラウドストライク・ホールディングスなどの株価は急伸しました。AI技術の高度化がサイバー攻撃の脅威を高める一方、防御側の需要拡大につながるとの見方が広がったためとみられます。
一部報道では、エヌビディアのフアン最高経営責任者(CEO)が、AIのサイバーセキュリティー懸念について、脅威であると同時に新たな商機を生みうるとの見方を示したと伝えられています。半導体大手のトップからこうした発言が出たことも、サイバーセキュリティー関連銘柄への資金シフトを後押しした可能性があります。
AI関連株はこれまで、生成AIブームを背景に投資マネーを集めてきましたが、今回のような開発減速論が浮上すると株価が敏感に反応する構図が改めて示された形です。半導体株とサイバーセキュリティー株の間で資金の流れが分かれる展開が今後も続くかどうか、市場参加者の間で注目が集まりそうです。
